特殊寝台での食事摂取について

特殊寝台(以下、ベッド)で食事を取る必要のある方は腰痛の悪化など体に痛みがある方や術後あるいは寝たきり等の動けない方または歩けない方など食卓への移動が難しい場合です。

ベッド上で食事を取る時は姿勢が重要です。姿勢が悪いと食事が下に降りにくく消化不良起や、飲み込みがうまくいかなかったりして誤嚥(※1)などの危険性があるからです。

座位を保てる方で、起き上がりはできるが食卓までの移動ができない場合、ベッドサイドに腰掛けた状態でテーブルをセットし食事を摂ることをお勧めします。

(※1)誤嚥とは、食べ物が気管に入ってしまうことをいいます。窒息や肺炎を招くことになるので注意が必要です。

テーブルの種類

  • サイドテーブル・・・ベッドの横から差し込むテーブル
  • オーバーベッドテーブル・・・ベッドを囲むようにし使用するテーブル
  • オーバーテーブル・・・サイドレール(柵)に乗せるようにして使用するテーブル

ベッドサイドテーブル

ベッドサイドから脚を差込み使用します。片脚タイプなので荷重をかけすぎると天板の上下の揺れや傾きの原因となりますので、注意が必要です。天板の高さ調整ができるため、使用状況に応じ適切な位置で使用できます。

キャスターがついているので位置調整や片付けも簡単にできます。

オーバーベッドテーブル

両サイドに脚があり、ベッドをまたぐようににセッティングして使用します。ベッドの幅より広めであるため、ゆったりと使用することができます。天板の高さ調整ができるため、使用状況に応じ適切な位置で使用できます。

オーバーテーブル

ベッドサイドレールに載せて使用するテーブルです。天板の高さ調整はできず、ベッドサイドレールの高さになります。サイドレールの位置は変更することができないため、テーブルの位置が座ってる状態に合わないときには、テーブルではなく利用者の体の位置を合わす必要があります。

その他のテーブル

リハビリテーブル〜端座位の状態で使用し、体を囲うような形状になっているため安定した姿勢で過ごすことができます。また、車いすに座った状態でも安定した姿勢で使用できます。

端座位保持テーブルシッタン〜座位保持がまだ自分では難しい方の“座る”リハビリをサポートするテーブルです。背面部は最低限の部分だけ支持する形状になっており残存している自身の力を使いつつ、座ってする食事や本を読むなどの動作を訓練していきます。

ベッドで食事をする時には、身体の状態や嚥下の状況に合わせて、正しい姿勢が保てるテーブルを選んでいきましょう。